■■■■■メールマガジン;六車技術士事務所■■■■■  2015.2.2

■iPS細胞から小脳の神経細胞を製作

 さまざまな細胞になる人の胚性幹細胞(ES細胞)から、体の
運動機能をつかさどる小脳の組織を作ることに、理化学研究所多
細胞システム形成研究センター(神戸市中央区)などのチームが
成功した。人工多能性幹細胞(iPS細胞)から小脳の神経細胞
も作製しており、脳の病気の解明や治療法開発につながるという。
(下記URLから転載)
 http://news.goo.ne.jp/article/kobe/world/kobe-20150130000.html

研究は以前は故笹井博士が主導し、現在は六車(むぐるま)恵子・
専門職研究員がやっているそうです。

 六車恵子氏の特許出願は1件だけのようです。日本に出願されその
後にPCT出願され、PCT公開公報が日本語で出ています。
WO2013/183777
 内容は詳しく分かりませんがES細胞から効率よく培養するための
容器となっており、請求範囲も容器となっています。
特許専門家的に考えれば、すでに公知の知識を含まない範囲にするた
めにこのようになるのは理解できますが、一般の人が見ると驚くよう
ですね。
第1,2項では容器(ウェル)の漏斗状部分の開き角度や曲率半径な
どの物理的な数値を限定し、第3項ではウェル低部内面を被覆する特
殊な樹脂が書いてありますので、よく検討してあるようです。
今回は絶対まちがいないでしょう。

なお、六車恵子氏と六車技術士事務所は、ほとんど関係ありません。


■中国特許の日本語での検索

 すでに多くの方がご存じのとおりですが、今年1月5日から、日本特
許庁のデータベースで、中国特許や韓国特許の日本語抄録による検索
ができます。
   http://www.ckgs.jpo.go.jp/
 中国特開のデータ期間は、現時点では、
 発行日が2003年1月〜2014年9月10日となっています。
 翻訳もまずまずで、けっこう使える感じです。

 和訳されたデータはテキスト情報のはずなのに、わざわざイメージ
 化している点は全くいただけませんが。


 
■昔々、その22・・・    前←  ⇒次

 ケニヤのナイロビの空港はケニヤッタ空港と言いますが、そこで荷物を受け取ることにしておいたので、荷物の出てくるベルトコンベアに前に待っていました。ところが私のバッグがなかなか出てきません。
最後の荷物が出てきてしばらくして、係員らしいのを見つけて聞いてみましたが、分かってるのかいないのか、よく分かりません。

 何人かに説明しているうちに、だんだん分かってきたのは、荷物は経由地であるここで取り出さずに、南アに行く飛行機に移す手配をしてあったようです。私もそれが普通のやり方と知っていました。が、カメルーンでは南ア行きが分かってトラブルの元になるのは困るので、ナイロビで一度受け取る手配をしたのだし・・・・、困ってしまいました。

 さて私はどうすべきか、必死で考えました。


※赤道直下だが乾燥したナイロビ空港で数時間ぼんやりと過ごす。

 ここで受け取る手配をしたので、もし受け取らないと行方不明になりそうな気分になってきました。やはり受け取ることを主張するのが正解だろうと思いました。

 1時間以上もたった頃に、一度完全に止まっていたベルトコンベアが動き出し私の荷物が出てきました。やれやれと思って、私が乗る予定だった飛行機に乗る手配をしに行くと、もう一杯で乗れないとのこと。手続きが遅くなったので、待ってた人を乗せてしまったようです。
次は4、5時間くらい後だというのです。

 次の便の搭乗手続きに行ってみると、黒山の人だかりでしばらく待っても全く進みません。こりゃいかんな・・・、キャンセル待ちの行列か何かのようです。そこで、大きいトランクとバッグを抱えたままで、少々強引に人波を掻き分けて前に行き申し出ました。
ひやりとすると汗が出るのですが、直ぐに乾きます。空気が乾燥して
いるせいでしょう。

 「拙者は日本人である。事情があって前の便から取り残された。至急次の便に乗れるようにお願いする(気持ちは、”何とかよろしくお手配をお願いいたします”)」と言う意味のことを、申し立てました。

 南アのヨハネスブルグ空港では、特許事務所の人が待っていてくれることになっていました。遅れると連絡取るべきだと思ったのですが、日曜日で特許事務所は休みだろうし、遅れることを空港内で放送してくれと頼むほどには私は旅慣れていませんでした。なんと言っても、海外旅行は生まれて初めてだったので・・・。

 何とか搭乗手続きを終えると、額の汗は乾燥し喉が渇いていました。空気が乾燥しているようです。後で知ったのですが、ナイロビは海抜1600mの高地にあるそうです。

 空港内を散歩して回りました。空港周辺の花壇には、南国特有の濃い緑の葉と原色の花が咲いていました。
ケニアに入国していましたので、4,5キロ先のごく近くにあるナイロビ国立公園に行ってみようかとも思ったのですが、止めました。またトラブルが起きたのでは困ります。

 最後の訪問地、南アにようやく到着しました。ヨハネスブルグ空港で入国手続きをしていると、一度日本で会っていた弁理士さんがニコニコ笑って手を振ってくれています。ケニアからの予定した便に乗っていなかったので次の便を延々と数時間も待っていてくれたのでした。

 ヨハネスブルグは大きな商都ですが、特許庁のあるのは首都のプレトリアで5、60km北方にあります。
弁理士さんの車で、サバンナを突っ切る道路を一路、北へ。やや日は傾き、低角度から差す陽光に輝く見渡す限りの黄土色の土と枯れ草が続いています。左手遠方にある雲の下には雨が降っているようです。雄大な光景にみとれてしまいました。あの光景はいまだに脳裏に焼き付いています。

 そういえば、途中で有名な植物園に寄り道してくれたのですが、私は疲れていました。夕方になって弁理士さんの家に寄って日本の家族から来ていた手紙を受け取りました。赤ん坊ができたようだと書いてあり弁理士さんも喜んでくれましたが、帰国したあと間違いと分かりました。
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