■■■■■メールマガジン;六車技術士事務所■■■■■  2014.11.12

■2014年の特許情報フェアで見た概念検索

 興味をもったものを紹介しておきます。

パナソニック/PatentSquare 概念検索の結果の集合を検索式で絞込みが
 何度でも可能。その際、概念検索の結果のスコアと表示順序を残す。
 これは素晴らしい機能である。

日本パテントデータサービス/JP-Net Web 簡単検索
 概念検索とは明示していない。特許番号指定の類似特許の検索で、
 同じIPCの特許のスコアを上げ、そのIPCは公報だけでなく審査官のサー
 チ範囲も使い、さらに審査官引用特許も利用する。
 キーワードによる概念検索の性能を補足する方式として貴重と思います。

日立製作所/Shareresearch(シェアリサーチ)
 日本特許に加えて数年前から米国特許の概念検索もサービスしている。
 ただし、米国特許の概念検索はちゃんとした評価とか、上手な利用法の
 研究をしていないとの説明でした。

NRI/True Tellerグルーピング分析(概念検索を明示してないが)「単
 語」と「係り受け」を利用とのこと。この係り受けは、文法の係り受け
 ではなく、単語の近さと共出により複数単語の組合せを利用するものと
 聞きました。


■概念検索の活用促進7つの関門 Japio Year Book2014に執筆
 
 概念検索を社内に導入するに際しての問題を、7つの関門として説明
してみました。
  http://www.patentcity.jp/patentcity/mugkiji.html


 
■昔々、その20・・・    前←  ⇒次  その1

 そう言えば、日本を出るとき、各国のホテルに着いたら安全だということを日本の職場にテレックスで連絡する約束にしていました。発展途上の国々では必ずしも治安が良くありませんので、安否を常に報告しておくためのものでした。

 テレックスというのは電報のようなもので、アルファベット文字を書いて、それを専用の機械を使って相手に送信するものです。1978年当時はFAXはまだありませんでした。もちろんパソコンもなければ、インターネットもなく、パケット通信も無く、携帯電話などそのカケラもなかった時代です。蓄積通信ができませんので、発信元と受信元がリアルタイムにつながる手段しかなかった時代です。今から思うと不思議な感じがしますが、そういう時代もあったんですね。


※電報局はどこだ?

 ところで、カメルーンの首都・ヤウンデのホテルではテレックスが打てないので電報局に行ってくれと言うことでした。OAPIの特許庁からもダメだったように思います。電報局から日本にテレックスを打ってもらうと、つながるようだが直ぐに切れてしまって送れないとのこと。ヨーロッパまではつながるそうです。「遠方に来たのだな」とつくづく思ったものです。

 カメルーンからは連絡しないで次の訪問地からテレックスを打とうかとも考えたのですが、それでは前の国から2週間もの間連絡がないことになるので、行方不明として日本で大騒ぎになりかねません。

 そこで、会社のヨーロッパ支店にテレックスを打って、そこからさらに日本へ打ってもらうことにしました。日本を出る前に、アフリカに行くからよろしくとヨーロッパ支店に手紙を送っていて助かりました。職場の先輩達の指導に感謝するばかりでした。

 3日くらい後になってようやく、テレックスがヨーロッパ支店に問題なく打てました。ただし、ヨーロッパ支店から日本へ連絡をしてくれたかどうか確認できません。が、心配してもどうにもなりませんので、そのことは忘れることにしました。

 これまで4カ国の国を訪問して入手した資料は全部持って回っていましたが、いよいよ持ち切れなくなり、日本に送らざるを得なくなりました。アフリカ奥地のカメルーンから日本へ届くだろうかと心配しながら発送しました。

 数日経った頃、両替のために銀行に行きました。冷房はあるようですがあまり効いていません。窓口の人もゆっくりと仕事しています。ところが、窓口担当者の後ろにいて、私の手続き書類を持って上司か誰かの所に行く少年みたいな人が、どういう訳か、メチャクチャゆっくりと動くのです。目はキョロキョロと動くのですが、体の動きはスローモーションの映画を見ているような動きです。いろいろ考えました。
(1)速く動くと疲れるからか?・・・確かに日本のような機敏さで動いていたのでは、暑さなどのためにすぐに倒れかねません。
(2)何かの病気か、またはその後遺症か?
(3)速く動くと、早く終わってしまって自分の仕事が無くなるからか?

 いまだに、なぜあんなにゆっくり動いていたのか分かりません。

 安全や健康維持、仕事のやり方などなど、あれこれやっているうちに度胸が付きました。多様なものを受け入れる気持ちができました。しかし、帰国後、日本の会社生活はそういかず、せかせかやって顰蹙(ひんしゅく)をかっていたような気がします。
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