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  花火の中の放射能   ⇒目次 ⇒六車農園


2011.9/20(火)、曇り 
 どこかで、福島の川俣町で作った花火を上げると放射能がばら撒かれるのが心配という十数(?)人のメールがあったので、該当の数十発を打ち上げなかったとのこと。花火を持参する福島からの車に対しても放射能が心配とのメールもあったとも。

 心配と思った時に自由に「心配だ」と発言できるのは大事なこと。発言できない国より良いに決まっている。

 しかし今回の件は、その意見を受けた側が専門家や製造業者に電話なりで相談して、まず自分たちがちゃんと情報収集すれば問題無いことが分かったはずだ。・・・専門家に聞かなくても安全とある程度分かる・・・なぜか?

安全の理由・・・花火20個分程度の重量は大きさにもよるが20〜50Kg程度だろう。もしそこに1Kg当たり1,000ベクレルもの(ものすごい量の)放射性物質があったとすると全体(50Kg)で5万ベクレルになる。
 しかし、それが花火として上空で爆発して四方に散ってしまえば、その地域への影響は無視できる程度になるはずだ。

 計算すれば・・・もし1Km四方(注)に散ったとするとその面積は、
   1,000m*1,000m=1,000,000平方m

    注;1Km四方に散ると考えた理由。花火をするのは晴れて
     いる日だろうから風に乗って遠方まで散るはずだ。

 そうすると、
   50,000ベクレル/1,000,000平方m=5/100ベクレル/平方m
                  =0.05  〃

 1平方mあたり0.05ベクレル程度ということになる。ただしこれは平均値なので、実際には濃い所もあれば薄い所もできるだろう。100倍濃い所もあるかもしれない。しかし、もし100倍濃い所でも5ベクレル程度のものになる。
 (なお、測定器で測定できるのは1Kg当たり40ベクレル程度でありそれ以下は微量過ぎて測定できないものという。)

結論・・・したがって、万が一、ある程度の放射性物質を含んだ花火を数十発打ち上げても問題ない。


 ただし、以上は私の理屈であり考え違いや計算違いがあるかもしれない。だから専門家に聞くのは良いことだと思う。

 心配という発信者へじっくり説明し、またホームページで説明してやれば済む問題だったろうに。

 製造業者の話では、この花火大会に送ったのは昨年作った花火だったという。また震災後に製造した分も放射能が入るプロセスは無かったとのこと。もちろん放射線測定器で調べるのが最良だが。

 専門家に聞く時間がなかったようでもあるが、なんとも悲しくなる話である。こんな調子で「日本は安全です」と外国人に言って、分かってもらえるはずがない。(怒)

おい日本人、自信をもって行動しようぜ、と誰かに背中を叩いてもらいたい・・・そんなことのできる日本人は誰だろうか。


  

 

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