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■廃プラを燃やしてもリサイクル?

地球温暖化対策は余談を許さない状況のようです、が?

武田邦彦氏の「偽善エコロジー」の本で、リユース、リデュ
ース、リサイクルなどカタカナで書くとしゃれた感覚になり
偽善行為が見抜けなくなると書いてあります。

その1つに、日本では廃棄プラスチックを燃やしても「サーマ
ルリサイクル」という言い方で、リサイクルしたとみなされる
ということが紹介されています。

焼却と書けばダメだと分かるのに、サーマルリサイクルと書く
ことでリサイクルした気分になっているとの指摘です。

そんなアホなことがあるのかと思っていましたら、先週出た判
決でズバリ、「サーマルリサイクルシステム」という名称の特
許が対象になっていました。

要するに廃プラスチックを燃料として加工するシステムです。
だったら面倒な分別回収などせずに、ゴミの助燃材として使っ
てしまえば良さそうなものです。なんで、リサイクルというの
でしょうかね、本当に。

下記はその要約です。

特開2001-012713(登録特許3108720号)

【要約】【課題】 圧縮成形した廃棄物固形化燃料を流動層ボイ
ラにて安定的に完全燃焼させることができ、その結果、流動層
ボイラ内壁面の汚損防止による流動層ボイラの連続運転期間の
長期化と、流動層ボイラの燃焼効率の向上とを図ることができ
るサーマルリサイクルシステムを提供する。

【解決手段】 回収した廃プラスチック及び繊維質材料を原料と
して廃棄物固形化燃料を製造する燃料製造装置と、廃棄物固形
化燃料を燃焼させる流動層ボイラとを備えているサーマルリサ
イクルシステムであって、燃料製造装置は、破砕された廃プラ
スチック及び繊維質材料を所定の重量割合で混合させた混合物
を略1g/cm3の密度に圧縮し所定の形状に成形する圧縮成形
機を備えていることを特徴とする。

これをめぐる裁判の判決は、下記URLの「IP判決e速報」のホ
ームページで「最近の判決から」として紹介してあります。
 http://www.patentcity.jp/muguruma/ipsokuho/index.html

 なお、武田邦彦氏の本の内容は、リサイクルはよく見極めな
 いとは無駄が多くなり役立たない、むしろ資源を枯渇させる
 とか無駄使いすることになると、指摘しています。
 
 買い物のレジ袋追放が、精神運動でしかなく、地球温暖化防
 止には役立たないどころか、わずかに逆効果となり、割り箸
 追放が日本の山林資源を荒廃させるなど、多くの実例が紹介
 されています。

 また、ダイオキシンは怖くない物質で、過去も将来もこれに
 よる被害はありえないと書いてあります。焼却炉の清掃など
 していた人が大きな被害にあったと聞いたことがなく、野焼
 き禁止などバカげているという主張です。

 私は大変面白い本に思えました。しかし、エコ市民運動に興
 味をもっている連れ合いは拒否反応でした。(~_~;

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 発行元 六車技術士事務所
 http://www.patentcity.jp/muguruma/index.htm
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