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■発明の父は?

 必要は発明の母といいます。困ったことがあってそれを解決したい
と願う「必要」が、新しい発明の源泉です。熱意といってもいいもの
です。ただしそれだけでは不足です。

 発明の父ともいうべきものは、対象技術に関する知識です。

 ン十年前の参議院の選挙か何かのテレビの政見放送で、ある人が、
「私は公約としてエネルギー問題を解決する、現在100ボルトになって
いる電圧を変圧器によって3万ボルトにしてこれで東京都の全家庭を
カバーし一挙にエネルギー問題を解決する、企業も政府も知っていな
がら実用化を怠っている、ぜひ私を当選させてください」
と真顔で言っておりました・・・(~_~;

 上のハナシは極端な例としても、新技術開発は関連技術の知識が無
くてはトンチンカンな結果になります。

 リンゴの落ちるのを見た人は何万人もいたでしょうが、引力の不思
議さを解決したいという意欲があり、先輩の研究をたくさん勉強して
いたニュートンだけが万有引力の発見にたどり着いたわけです。

 専門知識は学校で勉強する基礎知識に加えて、最先端の技術を勉強
することで習得できます。しかし、最先端の技術の勉強は容易ではあ
りません。

それは以下のような問題があるからでしょう。

(1)必要な専門知識のありかが分からない、
(2)難しい表現なので理解できない、
(3)自分の技術との関連性が分からない。

 そこで、特許情報の出番です。特許情報をデータベースとして利用
すると、比較的簡単に専門知識を入手できます。

(1)ありか・・・特許情報は全技術をカバーしているので、検索すれば
 探せます。

(2)難しい表現・・・特許情報は、平均的な技術者が再現、実施できる
 ように分かり易く書いてあります。

(3)自分の技術との関連性・・・特許明細書には具体的に、実例をあげ
 て書いてあります。

 (2)と(3)は特許情報の特徴です。(1)は使いこなしの上手、下手でだい
ぶ違いますが、「概念検索」という簡単な手法も実用化されています。


■概念検索って使い物になるの?

 もし「地球温暖化防止のために燃焼廃ガスから炭酸ガスを回収する」
技術を探したい場合は、概念検索システムでは上の文章をそのまま入力
するだけで、当たりの可能性の高い順に関連特許を並べて表示してくれ
ます。

 利用者は、上位50件くらいの特許を見て、最新の専門技術を勉強す
ることができます。概念検索はアイデア発想支援のツールとして有益な
方法です。

概念検索を試行的に使ってみたい人へ;
 概念検索はいくつかのシステムがありますが、私の経験によれば下記
は、抄録の表示機能なども含めて考えて一番良いように思います。

検索式を使った検索もあわせてフル機能を1ヶ月も使えます。
 http://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/app/tokkyo/sr/id.html
 
この日立のシステム=Shareresearch(シェアリサーチ)は、昭和58年
以降の全文を対象に検索でき、しかも固定費用で検索も表示も使い放題
に使えますので大変お得です。個人や特許事務所でも大変役に立つもの
と言えます。


■概念検索で漏れなく検索できますか?

 たぶんできません。・・・あれれ?

実は私も長年、漏れのないシステムを探しているのですが、なかなか
いいものがないですね。

ところが、最近絶対に漏れの起きない調査法を見つけました、少々手
間がかかりますが。

 そのやり方は?・・・明日お知らせします。

■過去の索引 http://www.patentcity.jp/merumaga/index.htm
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