運のいい政治家とは?

2015.2/1(日)、晴れ ジジー放談です。安倍首相のことを運のいい政治家だと言う人がいました。またその人は、政治家にとって運の強いことが一番大切だとも言いました。確かに、原発停止でエネルギー確保のために外貨を使わねばならない状況になったら原油が大幅に安くなって助かりました。消費税を上げても何とか景気は拡大し労働者求人は増えています。
(この記事は安倍首相の支持・不支持を言っているのではありません)

 政治家の運とは何かと考えてみました。数年にわたり国政のトップをあずかっていれば、その間には地震や洪水がおきることは日常茶飯ともいえるくらいあるのが、日本です。また、原発も大小の事故があったり、外国からの不当な要求や干渉があったり、安全保障環境やエネルギー事情がガラリと変わる場合もあります。私は最初、運がいいとか運が強い政治家とは大きな問題がなかったとか、大事件が良い方向に起きる人を言うのだろうと、漠然と考えていました。しかし、最近気がついたのですが、どうもそうではなさそうです。

 政治家の中には、問題への対応策や言動が批判され、任期はあるが人気がないとして途中で交替せざるを得ない人がいます。その一方で、一定の批判はあるものの、次々と施策を実施して数回の選挙を乗り越えて長期政権を維持する人がいます。前者が運の悪い人、後者が運のいい人・強い人と言われるようです。

 最近気がついたのは、発生した問題を旨く切り抜けられた人を運の強い政治と言うのではないか、ということです。まず、旨く切り抜けるには取り組みが真摯でないといけません。少なくとも国民からそう見られるようでないといけません。にやにや笑って「大臣は3つ覚えておけばよい」とか、その場しのぎのマスコミを喜ばせるような軽はずみな言動では足元をすくわれます。

 大きな事件が起きないのが運の良い政治家ではなく、その対処法で運の強い政治家かどうかが決まるのではないかと思います。難しい問題であっても、国民の理解できる言葉で説明し、真摯に問いかけ行動し、よりましな決断をしたと思わせることに成功した人が運の強い政治家だと思えます。このことを、運を引き寄せる、と言うことができるかもしれません。逆に運の悪い政治家とは、問題が起きたときに国民が納得するような行動を取れなかった人でしょう。回りの状態を考えずに、自分の目的や理想を言い続けたり、反対に回りのことばかり気にして迅速な行動を取らなかったり、さらになぜそうせざるを得なかったか納得できる説明ができない人でしょう。

 そう考えると、大事件の発生は政治家にとって自分の行動や価値を示せるチャンスと言えます。そう考えると、大事件の起きない場合の政治家は運の悪い政治家になりかねません。しかし本当に運の強い政治家と言われる人は、何も起きなかった場合には、自分がいたからそうなったのだと国民が考えるように行動できる人なのでしょう。運の悪い政治家は、何も起きなかった場合は、だから自分の出番が無かったとグチグチ言うのかもしれません。

 これからも、大地震や原発を含む大事故、大きな自然災害、景気悪化、外国からの干渉、国家安全保障に関わる事件などなどいろんなことが起きるでしょう。諸外国を巻きこんで、国民が長期的に安全に安心して、自尊心高く生活していける国作りのできる、運の強い政治家に頑張ってほしいものです。