フレーズ(熟語)検索と近傍検索   H12.8.7

 digital、video、diskのワードが4ワード以内など指定せずに、"digital video disk"という熟語で検索する方法があります。 この方法ならUSPTOデータベースでも利用できます。ですから、この検索が有益ならば、近接指定のできないUSPTOもあまり問題ないことになります。
(PatentWebで可能な連続出力がUSPTOでやれない問題は大きく残りますが)
 フレーズ検索は、指定どおりにワードがならんでいる場合のみ検索されますので、下記のように書かれている文章は検索できません。
 ... disk system for digital video signal ...
ですので、フレーズ検索は近接指定検索よりどれくらい漏れるかが問題になります。

MicroPatent社のPatentWebは,@近接指定検索とAフレーズ検索の両方ができます。そこでこれを使って、@とAの差を検索してみましょう。

  期間など前回と同じ;1999年1月から最新までの米国特許、約23万件
  調査技術;デジタルビデオディスク

(digital near4 video near4 disk) not ("digital video disk") 134件
つまり、@に含まれているがAにないものが134件あったことになります。
前回紹介のdigital near4 video near4 disk では、585件でした。
近接指定検索では585件でしたが、そのうち134件(23%)がフレーズ検索では 取出せなかったということになります。

下記は、この134件中の先頭から4件の特許 の題名です。
1. Digital signal processor using a reconfigurable array of macrocells
2. Optical disk format having a continuous recording area formed of alternating land and groove revolutions, optical disk drive apparatus, and optical disk tracking method
3. Accessing control for optical recording device capable of performing time search
4. Information record medium, apparatus for recording the same and apparatus for reproducing the same

これらを見ると、少なくとも幾つかのものは欲しかったものです。したがって漏れの少ない検索を望む場合はできるならば近接指定検索を使いたいのではないでしょうか。

なお、この検索ではキーワードが簡単だったのでこのような結果になったという批判があるかもしれません。キーワードをよく考えて設定すればフレーズ検索でも漏れが減らせるのではないかということです。 そのとおりだと思います。もっと「よく考えて」キーワードを決めておけば漏れは減らせたと思われます。ただし,「よく」考えることが実はなかなか難しいものです。