■■■■■メールマガジン;六車技術士事務所■■■■■  2019.3/30

■人類はどこへ向かうのか?

イスラエルの歴史学者、ユヴァル・ノア・ハラリ氏の「ホモ・デウス」
上・下を読みました。

生物学や医学、またコンピュータ技術の発展により、近い将来、人類は
急速な発展を遂げ、現在われわれが感じている神(デウス)のような存在
になる一方で、何かの仕事をする必要のない・存在する必要のない多くの
無用人ができ、人間は分れていく可能性があると書いている。

神と言う概念がどのようなものか、人の自由な考えは本当に自由なのか、
人の持つ感性は各個人特有のものか、意思とは何か?、
人は人間以外の動物をどう扱ってきたか、など丁寧に説明が展開される。
さらに分子生物学、遺伝子工学などの医療への応用により、これまでの
人間の能力を超越した超人類が生まれる。
そしてコンピュータに代表されるデジタル革命がとことん追求され、
これまで人間がやってきた多くのことが自動的に機械によって代行され
ていく。
その中には、人間特有の創造的活動と考えられてきた音楽や文学作品
などもコンピュータによって独創的なものが作られる。
こうして、新しい技術を享受した新人類とその恩恵を受けられない
多くの人間に分かれていく可能性を語っている。

私は多くの事が賛同できたが、賛同できない人もいるだろう。

私は、人を感動させるモーツアルトのような音楽もフェルメールのよ
うな絵画もやがてコンピュータが作ってくれるだろう。コンピュータ
には感情はないとしても、人間はどのようなものに感動するかを計算
により理解してさらに感動する可能性の高いものを作っていくに違い
ない、と考える。

ところが読み終えて大きな疑問が生じた。

この本には、新製品の開発・発明活動に関するような創造的活動に関
する記述は無いように思えたのである。
将来のコンピュータは、人間のように新製品の必要性を自ら感じ取り、
条件を決め、新製品として開発していくのだろうか?

著者は、創造的活動や感性に関わることを含めて人間のやるほとんど
の事柄をコンピュータが行なっていく世界を語りながら、なぜ発明活
動に関することを避けたのだろうか?

私は以下のようなことを考えた。

1.芸術作品もコンピュータがこなすと書いているのだから、
 発明活動もその一部として言ってる、つもりなのか?

2.発明がどうやってなされるのか考察できなかったのか?

3.発明活動はコンピュータには無理と考えているのか?

4.発明活動は不要と考えているのか?

          ・・・・・続く・・・・・


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