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■無効資料調査への概念検索の活用

 概念検索は概念的な検索であり、ぼやーっとした検索なので、
テーマ探索的とか動向調査的な調査には適しているが、
無効資料調査など権利的な特許調査には向いていないと、
お考えではありませんか?

 ところが、全く逆なのです。

 概念検索は質問は文章なのぼやーっとした検索のように思
えるかもしれません。
しかしそうではなく、的を絞り込んだ検索に適しているのです。

 質問は確かにキーワードのandをしませんから何を指示した
のか良く理解できないという印象になるかもしれませんがそう
ではありません。

 概念検索ではキーワードに自動的に重み付けをするのですが
その論理は明快です。
そして質問文にそってはっきりした論理で検索をして序列をつ
けて回答を表示します。

 検索式の回答がもし喋るとすると、
「回答500件。この中に当たりがあるでしょう、ご利用者が
良く見て判断してください」
ということになるでしょう。見方によっては無責任とも思える
回答です。

 概念検索の回答が喋ると、
「システムの判断で優先順位を付けました、たぶん上位の中に
当たりがあるはずですので、ご利用者が見てピックアップして
ください」
ということになるでしょう。

 概念検索は質問文のキーワード分布にそって優先順位を付け
ますので、ピンポイントで技術を絞り込むのに適しています。

 したがって、技術の細部を細かく指定する無効資料調査には
概念検索は向いているのです。

 逆に「○○関係の特許全体をピックアップしてくれ、それを
見て必要なものを拾い出すとか分析をする」
というような、テーマ探索的とか、動向調査的な調査には適し
ていません。

 概念検索でいくつかの近い内容の特許を探しておき、次にそ
の結果の知識も生かして検索式を作成して別の観点でさらに調
査を行ないます。
 その検索式では、概念検索や先の検索式で目視チェックした
ものを除いて出力すると効率的な調査が行えます。

 確認ですが、1時間くらいでの簡単な概念検索だけで完璧な
調査を行なうことをいつも期待するのは無理です。
平均的に考えれば、もう少し時間を掛けると結構良いものが出てきます。
そうすれば、その後何十時間かの検索式による検索と目視チェッ
クで、それ以上の良い特許を見つけることができないことも、と
きどき経験できるでしょう。


■発明協会が2つに分かれたんですね

 4月4日の朝、乗っていた電車が強風のせいで動かなくなりま
した。発明協会を訪問予定だったので、遅れることを連絡したい
と焦りました。

 電話しようとしたのですが、まずいことに電話番号を書いた紙
を何ももっていません。

 これは困ったと、自分の事務所にメールして「発明協会」を検
索して電話番号を調べてもらうことにしました。

 検索してもらうと「どの発明協会だろうか?」という返事が返
ってきました。
「発明推進協会や、大阪発明協会や神奈川発明協会などがあるが、
発明協会というのは無い」というのです。

 だいぶボーっとしてると思っていたらやはり・・・、
などと考えつつ、
「一番上に出てるはずだ、出ていない?、ちゃんと入力したのか、
文字は間違っていないか」などとメールでしばらく押し問答。

 そのうちに、一般社団法人発明推進協会の中に、発明協会とい
うのがあるというのです。
「発明推進協会」・・・ん?、なんだそれは?
いかがわしい団体ではないだろうか?
などなどやっているうちに電車は動き出しました。

 着いてみると、先方から、
「実は、4月1日から発明協会から発明推進協会が分かれました。
私が発明推進協会でやる仕事は、
”発明の奨励・工業所有権制度の普及”です。
発明協会の事業は、
”発明の奨励、青少年等の創造性開発育成、知財制度の普及啓発”です。
また私は、発明協会の方でも○○の仕事をします」
とのことでした。

 何で分けるのやら? 違いのわからぬ男になってしまいました。


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