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■中国での実用新案の監視の重要性

 中国の実用新案は出願を増やすだけで良いのでしょうか?

 中国にも実用新案の無審査での登録制度と技術評価書のような
制度があり日本とよく似ています。

 ところが、技術評価書の実際の運用は少し違っているようです。
裁判になっても、かなり強固な反論ができないと、登録実用新案が
そのまま権利として通用してしまい、損害賠償が請求される事件が
ありました。

 ご存知の方も多いでしょうが、フランスのシュナイダー社が中国
へ輸出している電気スイッチ関係の製品に対して、中国企業・正泰
集団が実用新案を使って裁判を起こし、一審を経て、結局、2009年
4月、和解しました。

 その金額が目を剥くようなものなのです。

 一審で3.3億元の損害賠償金額、和解はその約半額で1.575億元(約
24億円)もの金額です。

ちょっと見ると、メチャクチャな感じです。しかし、これが、世界の
経済成長を引っ張る中国です。無視はできません。

★対策・・・実用新案の出願を増やすのも良いでしょうが、相手が
 大きなメーカでない場合は、クロスライセンスの効果も小さいで
 しょうし、対抗策としては効果は小さいでしょう。
 
 お勧めは、実用新案の監視です。

 そして自社製品とよく似た実用新案が分かったら、事前に司法鑑定
をするのが良いと思えます。

 無審査の実用新案ですから公知例はいっぱいあるはずです。それを
示して、司法鑑定で、その実用新案が無効であることを立証しておく
のです。
 
★このような活動に活発な動きをしているのが、私が顧問で行ってい
 る日峯(にっぽう)国際特許事務所です。
  http://www.nippo-patent.jp/office.html

 4月前半には、現地を訪問して打合せがあり、また中旬には中国の
 司法鑑定事務所から司法鑑定士が来ます。
 
 もし話を聞いてみたいとお考えなら、直接聞かれても良いし、六車
 技術士事務所から紹介もいたします。気軽にご連絡ください。

  http://www.patentcity.jp/mailtomug.htm


■メール便は、集荷に来てくれて、80円!!
 
 クロネコ大和のメール便はA4サイズ、厚さ1cmまで80円と
知っていますか?

 これが、1通でも集荷のために、事務所(や一般家庭)まで
取りに来てくれるというのです。

 宅急便は1個からでも取りに来てくれるますが、私もこれは
よく利用していました。しかし、メール便は安価であり、取り
扱い拠点に持参する必要があると思っていました。

 実は、宅急便を取扱うコンビニのような店でも、メール便
は扱わない所が多いのです。だから、てっきりそう思ってい
ました。

 ところが最近、メール便を複数出すときに依頼書は1つで
良いのか聞くためにクロネコに電話したとき、先方から、
「では、いつ取りに行きましょうか?」と言うので、初めて
知ったのでした。

 メール便というと、安価版であり危険が伴うのではないかと
見る人もいるようですが、1つごとにバーコードシールを張っ
て管理しますので、簡易書留のような安全さがあります。

 郵便よりもはるかに安全なように思えます。

 なぜこのような安価なサービスが成り立つのでしょうか?

 郵便局関係の方もいるかもしれませんが、やはり民間でやれる
ことは民間でやるのが良いように思えてなりません。

★知財関係の判例を見てみると、郵便というのは結構話題にな
 っています。

 ごく最近の判決文にも、以下のようなものあります。

・「変えないならば,弁護士から内容証明郵便がいく」,「何回
 でも出してやる」などと脅すような口調で述べた。・・・

・類似の例として,郵便番号の入力により住所を表示する例や・・・

・製造業者は,郵便で送ることができ,電話連絡することがで
 き,広告を分配することができ・・・

 宅急便も判決文にありますね。

・「図面修正,加筆等ありますので図面原紙を宅急便で送って下さい」
 との要求を受けたため・・・

 だからどうという分けではないのですが、零細企業には貴重な80円です。

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 発行元 六車技術士事務所
 http://www.patentcity.jp/muguruma/index.htm
 http://www.patentcity.jp/patentcity/
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